Macintosh
管理部署の方には,精一杯お願いしてきたつもりですが,意見を聞いてはもらえませんでした.一方で,これはとても残念なことですが,今までこのページに書いてきた「互換機の市場が立ち上がり,アップル1社に依存する購買リスクがなくなる」といった点や,いくつかの重要な新技術の約束がアップル自身により反古(ほご)にされてしまいました.
それでも,私はこのすばらしいMacintoshという道具との出会いを大切にしていきたいと思っています.分かる人には分かるWindowsとの違いをこれからも楽しみ,そのセンスを学んで自分の仕事にも活かしていけたらと思います.
すべてのライバルをたたき潰し(もしくは吸収し)て,業界に君臨し続けるマイクロソフト.「ビルゲイツは何も新しいものを作り出してこなかった」といった,エンジニア故に感じる軽蔑の気持ちを別としても,マイクロソフトはあまりにも社徳のない会社です.私の勤める会社が,マイクロソフトのお先棒をかつぐようなことだけはないように祈っています.
こんなことを書くと「誰もが尊敬するビルゲイツをどうしてそんなに悪く言う?」と奇異に感じる方もおありかと思います.もしあなたがそう思われるならば,それは,今の日本にパソコンのジャーナリズムと呼べるものが未だにないためだと思います.この状況は,徳大寺有恒氏の「間違いだらけのクルマ選び」が世に出る前,日本に自動車ジャーナリズムが存在せず,自動車会社からお貸し下げいただいた試乗車を提灯記事に仕立てていた時代と全く同様です.
出版社はWindowsの画面写真が使えなければ商売あがったりですし,大手出版社がマイクロソフトのマニュアル編集を下請けしていたりするわけですから,マイクロソフトを本質的に批判する記事に滅多にお目にかかれないのも当然でしょう.
一方,アメリカのパソコン雑誌には健全な批判・批評記事が沢山見られます.最近はCNETやZDnetでこれらの記事の日本語訳が読めるようになりました.マイクロソフト自身が語らないマイクロソフトについては評論家中村正三郎氏のホームページをぜひ一度ご覧下さい.
すっかり脱線してしまいました.Macintoshそしてアップルにはぜひとも盛り返して「健全野党」になって欲しいのです.それはきっと自民党(マイクロソフト)支持者にとっても価値のあることのはずです.
【'99/3/22 追記】EmEditorの最新版(2.18)が、かなりJeditに近い感触のものであることがわかりました。情報を下さった石井さん、ありがとうございました。