Invention Machine社の新製品Knowledgistについて
・ Semantic(意味論)技術を応用。意味解析を行い文脈に応じて同義語を判断して「S(解決策)がO(対象)にA(作用)する」という要素を抽出する。膨大な量の英文技術資料から効率よく「コンセプト」を取り出すことができる。
・ 精度85%。フィルタ(特定の単語は表示しない)や同義語リストが追加でき、ユーザーがチューニングできる。
・ 日本では上記に尽きるわけですが、(もし社内文書が英文であれば)社内文書をどんどん処理させてサーバー上に蓄積すれば、データベースへの入力という煩わしい作業をすることなく社内の全ノウハウを共有するデータベースを作ることができます。(→これが別製品"CoBrain"です。意味解析の部分はKnowledgistと全く同じ技術を使っています。http://www.cobrain.comでCoBrainのデモを見ることができます。)・ 例えば、自動車会社ならエンジン補機のモーターの異音で悩んでいたとき、「モーターの異音解消」などと検索すると、パワーウインドウ用のモーターで類似の問題が解決済みであったことが見つかったりするというわけです。ただし、「社内文書はすべて英文」という外資系企業でもない限り、日本の企業ではCoBrainはなかなか有効に使えないと思います。入力が不要というメリットを生かすことができないからです。
・ 米国では、すでにKnowledgistおよびCoBrainというsemantics(意味論)応用製品がInvention Machine社の売り上げの半分以上を占めているということです。以下は、Invention Machine社のプレスリリースから。いやはや景気のいいことです。
March 27, 2000:
Semantic Technology Company, Invention Machine Corp., Receives Investment from Intel.
インテルが意味論技術企業 Invention Machine 社に出資March 20, 2000:
Procter & Gamble purchases $1 million of Invention Machine's semantic processing software.
P&G社がInvention Machine社の意味論応用製品を約1億円分導入March 15, 2000:
NASA Tech Briefs names CoBrain "Product of the Year".
NASA Tech Brief 誌が CoBrain を "Product of the Year" に選出・ 日本語では単語と単語の相関を利用して検索を支援する製品はありますが、日本語の構文上の制約から意味解析を行いコンセプトを取り出すことができるものはなかなか出てこないのではないかと思われます。三菱総研でも本製品の日本語化は難しいと考えているそうです。非常に悔しい気がします。
★ TechOptimizer3.0日本語版('99/1)の時点で、(事例増強・アニメ化などで)かえって分かりにくくなったとの意見がありました。以前の事例の方が精選され考え方を学ぶのに適していたという意見です。A この過程で、IM社は特許データからEffectsデータベースを作る内部ツールを整備。これが顧客の目に留まり、製品化することになったということです。