公理的設計法入門
各領域は、ある領域を「何をやりたいか(What)」と見ると、その右隣の領域は「それをどうやって実現するか(How)」を示すという相対的な関係があります。
設計プロセスは一方通行ではなく、下記のようなフィードバックループを繰り返し経てより高いレベルの設計解へと進化していきます。
FRとは「設計目標の特徴を完全に表すような最少の独立な必要条件」を指します。FRは顧客領域の顧客の要求属性を満たすように設定します。顧客の要求属性は一般にあいまいなもので定式化は困難ですが、Customer Attributeの頭文字をとってCAと表すことがあります。
例:一般的な横開きドアの冷蔵庫は、ドアが断熱・食品の出し入れの両方に影響を与えるため、FR相互の干渉が起きているよくない設計といえます。
なお、FRと混同されがちな概念に制約条件があります。Constraintの頭文字をとってCと表示する場合があります。CはFRと異なり、ある値以下であればよいという制限値であり、他のCやFRと独立である必要がありません。
DPは実体領域における設計変数(Design Parameter)、PVはプロセス領域におけるプロセス変数(Process Variable)です。様々な設計分野における例を以下に示します。
表.各種設計における4つの領域